家庭ごみとして捨てて良い?産業廃棄物の正しい捨て方や罰則

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テレビを見ていると、昔から続く仕事を親子何代にも渡って継いでやっているという家族を見ることがあります。

家が代々左官屋さんで自分の左官をしているとか、代々漆の漆器を作り続けているだとか、そういった方々です。

最近では後継者不足の問題が表面化し、後を継ぐ者や子どもがいないといったことが頻繁に取り上げられている印象を受けます。

そんな中でも、「自分は家業を継ぐつもりでやっている」という方も大勢いらっしゃると思います。

さて、継ぐつもりでやられている家業をしている過程で、ゴミって出ませんか?

いろいろなお仕事があると思いますが、その仕事をする中で多かれ少なかれゴミは出てくるかと思います。

仕事や家の事業で出てきたゴミは、どのようにして処分していますか?

もしかして、家から出るゴミを捨てるのと同じように捨てていませんか?

家から出るゴミと一緒に事業で出たゴミを捨てていると、廃棄物処理法に基いた罰則を受けることになるかもしれません。

今回の記事では、事業で出たゴミを家庭用のゴミとして捨ててはいけない理由や、事業ででたゴミの捨て方や具体的な流れについて紹介していきます。

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事業で出たゴミを家庭用のゴミに出してはいけない

事業で出たゴミを家庭用のゴミに出してはいけない

産業廃棄物は処理が難しいから

事業をしていく上で排出されたゴミを、家庭で出たゴミとして捨ててはいけません。

逆に、家庭で出たゴミを事業で出たゴミ、いわゆる産業廃棄物や事業系一般廃棄物として捨てることも許されていません。

では、なぜそういったことが許されていないかと言うと、家庭から出るゴミの処理では事業活動で出る産業廃棄物の処理が難しいからです。

そのために政府は「廃棄物処理法」という法律を作り、廃棄物という括りを家庭から排出される一般廃棄物と、会社や企業などから排出される事業系ごみ(事業系一般廃棄物と産業廃棄物)に分けたのです。

ですので、一般廃棄物の方に産業廃棄物を捨ててしまうと処理ができなかったり、逆に一般廃棄物を産業廃棄物の方に捨ててしまうと産業廃棄物処理では処理されなかったりするのです。

ちなみに廃棄物処理法によると、一般廃棄物とは産業廃棄物以外の廃棄物という明記のされ方がされています。

では産業廃棄物とは何かと言うと、

  • 特定の業種に限定して産業廃棄物となる物
    (例:紙くず・木くず・繊維くず)
  • 業種を限定せず産業廃棄物となる物
    (例:燃え殻・汚泥・廃油・廃酸・廃アルカリ・廃プラスチック類・金属くず・ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずなど)

というように定められています。

「特定の業種・事業に限定する」というのは、紙くずの産業廃棄物と言うと、パルプ製造業、紙製造業、紙加工品製造業、新聞業など限定された業種から排出されます。

ですから、限定業種でないサービス業、運送業など紙の製造等に関係のない業種から排出される紙くずは、いわゆる事業系一般廃棄物という見方をします。

では「業種・事業を限定せず」とはどういうことかというと、どんな業種でもその廃棄物の品目はすべて産業廃棄物となる物なのです。

例えば、飲食店から排出されるポリ容器やフライパンは、産業廃棄物という捉え方をするのです。

そして事業系一般廃棄物は「事業活動に伴って生じた廃棄物で、産業廃棄物以外の物」という定義になっています。

例えば、飲食店で使われた紙のゴミや、注文を取る時に使われていたボールペンなどのことです。

「業種」「事業」の分別法

「業種」「事業」の分別法
では「業種」とか「事業」とは何なのでしょうか?

「事業」という言葉が指す範囲は、どこからどこまでなのでしょうか?

大阪市のゴミに関するQ&Aによると、「事業活動」とはただ単に製造業や建設業などに限定されるものではなく、オフィス、商店等の商業活動や、水道事業、学校等の公共事業も含めた広い意味の概念として捉えられているようです。

 また、そのような事業活動から排出される産業廃棄物の規定には排出量の条件はないため、大企業から多量に排出される場合であっても、個人商店や店舗付き住宅のような小規模な事業所から排出される場合であっても、あるいは排出量が「1個」というような少量であったとしても、それが産業廃棄物に規定されている以上は、産業廃棄物として適正に処理しなければなりません。

ちなみにこの「事業活動」には、自治体、NPO、地域団体などの活動も該当します。

産業廃棄物を捨てるとなったら…

産業廃棄物を捨てるとなったら…
以上のことなどを意識すると「ウチで捨てていたあのゴミは、家庭系の一般廃棄物じゃなくて、事業系一般廃棄物だった…」とか、「本来なら産業廃棄物だったのに、粉々にして燃えるゴミとして出していた…」というようなことに気づくかもしれません。

もしそういった誤りに気づいたのであれば、次回から正していきましょう。

ここからは、産業廃棄物や事業系一般廃棄物を捨てる流れなどについて紹介します。

確認すべきこと

一言で言うなれば、これらの問題の根源は「分別」という行為に集約されると言って過言ではありません。

ということで、ゴミがどこからどういう経緯で出てきたかということを明確にして、ゴミを分別していく必要があります。

例えば、住んでいる家で事業をされているという方もいらっしゃると思います。

そのような方は、まず住んでいる場所と仕事をしている場所の線引を明確にしましょう。

そして住んでいる場所から出たゴミは一般廃棄物、仕事をしている場所からでた一般廃棄物は事業系一般廃棄物、それ以外の物は産業廃棄物と明確に分別して排出するようにしましょう。

曖昧な、あやふやな線引ではなく明確な線引をして、家庭系一般廃棄物と事業系一般廃棄物と産業廃棄物を分別しましょう。

その後の流れ

家庭系一般廃棄物と事業系一般廃棄物と産業廃棄物を分別できたとしましょう。

家庭系一般廃棄物は、今まで通り分別ごとの収集日に出しておけば問題ありません。

これから、事業系一般廃棄物と産業廃棄物を排出して処分するまでの流れを紹介していきます。

事業系一般廃棄物の場合

一般廃棄物を捨てるとなると、一般廃棄物を運べる一般廃棄物収集運搬業者さんに収集運搬を依頼することになります。

事業をされている住所のある自治体のホームページに、一般廃棄物を運んでくれる業者の一覧があります。

ここで注意が必要なのが、事業系一般廃棄物の運搬を他の人や業者に頼むとなった場合は、その依頼(委託)先は一般廃棄物収集運搬業の許可を受けていなければなりません。

一般廃棄物収集運搬許可を有している業者に連絡して、分別の種類やあなたの事業所での収集方法や、収集にかかる料金の質問や相談をしましょう。

この時、ただひとつの一般廃棄物収集運搬業者に質問・相談するのではなく、複数の一般廃棄物収集運搬業者に質問・相談すると、それぞれの業者の良し悪しや、料金の相場や違いなどがわかるようになります。

その後、収集しに来てくれる業者を決め、その業者さんが収集しやすいような排出方法を共に考えましょう。

そうやって収集された事業系一般廃棄物は、焼却処理をされたりリサイクルされたりするのです。

産業廃棄物を捨てる場合

要所要所違いますが、流れは基本的に事業系一般廃棄物を捨てる時と同じです。

まずは産業廃棄物を運んでくれる業者さんを探さなくてはなりませんが、事業系一般廃棄物の場合と違い産業廃棄物は産業廃棄物処理業の許可を有している業者さんに委託しなければなりません。

産業廃棄物処理業の許可を有している産廃業者は、あなたが事業をされている都道府県や市町村のホームページや、または産業廃棄物に関する業務をしている公益財団法人などのホームページで検索ができるようになっています。

そして一般廃棄物の時と同じように、複数の産業廃棄物処理業者に分別種類や収集方法や料金などの相談をしましょう。

複数の産業廃棄物処理業者と話し合った末、最終的に処理してもらう産廃業者と委託契約を委託契約書で結びます。

その後、産業廃棄物処理業者があなたの産業廃棄物を収集しに来るのですが、産業廃棄物を引き渡す際には必ず産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交わさなければなりません。

これは産業廃棄物は正しく処理されたかどうかわかるように、産業廃棄物に伴って動く管理票です。

廃棄物処理法の罰則

廃棄物処理法の罰則
真上の項目で述べた「マニフェスト」を交付しなかったり、産業廃棄物や一般廃棄物の分別を意図して間違えた場合などに備え、廃棄物処理法には罰則規定も定められています。

例えば、産業廃棄物を一般廃棄物として処分すると、いわゆる不法投棄になります。

不法投棄となれば、廃棄物処理法の第25条により、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金となってしまう可能性があります。

また、収集した一般廃棄物又は産業廃棄物を勝手に海外に輸出した場合も、同様の懲役または罰金が課される可能性があります。

その他廃棄物処理法を破った場合の罰則は、下の「廃棄物処理法の罰則」を参照されると良いと思います。

廃棄物処理法の罰則 http://www.dinsgr.co.jp/common/img/jitsumu/bassoku.pdf

もちろん全てが罰則一覧に当てはまるわけではなく、判例等によって変わります。

たかが廃棄物ですがされど廃棄物、罰則はかなり重たいです。

まとめ

日頃の事業活動が忙しいことから、廃棄物に関してのことは何かとないがしろにされがちかと思います。

しかし廃棄物処理法の罰則を見てみると、その後の事業活動に支障が出かねないような重い内容ばかりです。

今回罰則のことについて警察に電話した際、不法投棄の罰則を重くして以降、それまでと比べて明らかに不法投棄が減ったと聞かされ、如何に悪徳な業者が適当に廃棄物を捨てていたのかという実態を知らされました。

これらの産業廃棄物や事業系一般廃棄物の捨て方・収集方法については、環境省が配信している「産業廃棄物を排出する事業者の方に」という動画が非常にわかりやすいです。

「産業廃棄物を排出する事業者の方に」 https://www.youtube.com/watch?v=LPtsJ6cYhOE

これからも無事平穏に事業活動を送っていくためにも、適正な廃棄物の処理を心がけていきましょう。

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