ウソの記載は罰則対象!産業廃棄物処理とマニフェストについて

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個人事業主の方や自ら事業をされている方は、事業活動を展開していく中でゴミや廃棄物って必ず出ると思います。

メモで使った紙くずから、大量の廃木材や取り払ったアスファルトまで、ゴミや廃棄物は多岐に渡ると思います。

でも、そういったいわゆる産業廃棄物の処分って大変ですよね?

家庭で出るゴミと一緒に捨てることはできないので、きちんと産業廃棄物として処理しなくてはなりません。

(産業廃棄物の処理全般については、「まずは何から?どうすれば?初めての産業廃棄物処理について」を読まれると参考になると思います。)

産業廃棄物の処理は決められていることや法令が多く、なにか間違ったことをすると罰則を受けることになり、もし罰則を受けると事業を進めることが困難になってしまいます。

「家庭ごみとは分けているけど、本当に今の捨て方で良いのだろうか?」

「一応正しく捨てているつもりだけど、この方法で良いのかな?」

「間違った捨て方をしていた知り合いが警察から注意を受けていた…自分も気をつけないといけない…」

今まさにこのような不安を抱えている方って、いらっしゃるのではないかと思います。

今回のこの記事では、産業廃棄物の処理に関して、特に産業廃棄物を処分・処理する時に欠かせない産業廃棄物管理票、いわゆるマニフェストについて、詳しく紹介します。

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マニフェストの目的とは?

マニフェストの目的とは?
マニフェストがあることで、産業廃棄物が排出されて処理されるまで、その廃棄物がどのような管理をされてきたかを記録する物で、これによって処理の確認や責任の所在がわかるようになるのです。

では、なぜ処理の確認や責任の所在がわかった方が良いのでしょうか?

不法投棄・不法処理を防止するため

産業廃棄物は家庭から排出される一般廃棄物と違い、有害な物質を含んでいることが多いです。

そういった物を不適切に処理したり、海の中や山の中に不法に投棄したりすると、人間だけでなく他の動植物の生態系に大きなダメージを与えることになります。

そういったことを未然に防ぐために、マニフェストがあるのです。

ちなみに、マニフェストの保管期間は5年間とされています。

責任の所在を明らかにする

そもそも産業廃棄物というのは廃棄物処理法で、「排出事業者が責任を持って処理しなければならない」ということになっています。

しかし実際は排出事業者自らが処理したりできたりすることは難しく、産廃処理業者に委託して自分の代わりに処理してもらうという格好になります。

なのであくまで産業廃棄物処理の責任は排出事業者にあるのですが、一旦自分の元から産廃処理業者の手に渡った産業廃棄物の行方は見えにくいです。

だから、産廃処理業者が産業廃棄物を適正に処理しましたという確認や記録が必要になってくるのです。

その記録や確認のためにあるのが、マニフェストなのです。

マニフェストの種類

マニフェストの種類

直行用と積替用

マニフェストには直行用という物と積替用という物の2種類があります。

積替用というのは、産業廃棄物が排出されてから処理場に運ばれる前に一旦どこかに保管して、その保管場所から処理場に運ばれるという処理の過程で使われるマニフェストです。

直行用というのは、産業廃棄物が排出された場所からどこにも保管されずに直接処理場に運ばれる場合に使われるマニフェストのことです。

積替用のマニフェストを用いるのは、産業廃棄物を収集運搬する業者が複数存在し、その複数の収集運搬業者とそれそれ別々の委託契約(区間委託)を結んでいる場合です。

※区間委託 http://www.dowa-ecoj.jp/ecopedia/02_ka/kukan_itaku.html

結局は、どのような産業廃棄物収集運搬業者を利用するかで、積替用か直行用のマニフェストを使うかが決まります。

紙ではないマニフェストもある

マニフェストには、7枚綴りの複写式の紙伝票を利用する紙マニフェストと、情報処理センターにパソコンを使って情報登録する電子マニフェストの2種類があります。

どちらを利用しても問題はありません。

電子マニフェストの良い部分は、システム上で管理されているため、マニフェストの紛失や必要事項の記入漏れや記載ミスといったことが防止できることです。

また、紙のマニフェストだと欲しい情報を探すという時に時間がかかってしまいますが、電子マニフェストだと瞬時に廃棄物の状況の確認ができるということがあります。

他にも保管期間が5年間と定められているマニフェストですが、特に多くの産業廃棄物を排出する排出者にとってみれば5年もの期間に書類を社内に保管するとなると、保管スペースの確保や管理に労力を費やすことになります。

しかし電子マニフェストのマニフェスト情報は、日本産業廃棄物処理振興センター情報処理センターで管理・保存されるので、会社内の保管スペースの確保や管理に労力を費やすこと無く、いつでもマニフェスト情報を確認することが可能です。

マニフェストはどうやって調達するか?

電子マニフェストは「日本産業廃棄物処理振興センター情報処理センター」という所が管理しています。

日本産業廃棄物処理振興センター情報処理センター http://www.jwnet.or.jp/jwnet/

紙のマニフェストは、各都道府県の産業廃棄物協会で購入できます。

価格は単票100セットが2,500円、連続票500セットが12,500円(共に税込み)です。

購入方法は産業廃棄物教会の窓口に行くか、FAXで注文して代金を郵便局に払い込むと郵送で送ってくれる方法があります。

ただ、産業廃棄物の運搬を収集運搬許可を受けている業者に委託した場合、収集しに来る時に収集運搬業者が収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者などを記入したマニフェストを持ってきてくれるというサービスをしている場合があります。

そのようなサービスがあると、後は排出事業者さんの記入する箇所だけ記入すれば良いというワケなのです。

マニフェスト作成の流れ

マニフェスト作成の流れ
それでは、直行用の紙のマニフェストを例に、産業廃棄物とマニフェストの流れを紹介します。

直行用の紙のマニフェストは7枚綴りでA票、B1票、B2票、C1票、C2票、D票、E票と名称が付いています。

排出事業者であるあなたの元に、収集運搬業者さんが収集運搬業者、中間処理業者、最終処分業者などを記入したマニフェストを持って、産業廃棄物の収集に来てくれたとします。

排出事業者であるあなたは契約書通りに産業廃棄物の積み込みが終わったことを確認して、マニフェストにサインをします。

すると収集運搬業者さんが、マニフェストのA票をあなたに渡してくれるはずです。

なぜなら、A票という物は言わば排出事業者の“控え”だからです。

そして収集運搬業者さんによって産業廃棄物は、中間処分場へと運搬処理されます。

産業廃棄物が中間処分場へ、そして最終処分業者と運ばれるのですが、その際に使われるのが、B1票とB2票、C1票とC2票です。

B1票とB2票は一言で言うと収集運搬業者が中間処分場と最終処分業者に産業廃棄物をきちんと運んだということを証明してくれるのです。

B1は収集運搬業者さんの控えとなり、B2は排出事業者であるあなたに届くことになります。

C1票とC2票は収集運搬業者さんが排出事業者であるあなたとの契約通り、中間処分場に産業廃棄物を持って行ったということを証明する書類です。

C1は中間処分場が保存し、C2は収集運搬業者さんに届くことになります。

そして中間処分場、最終処分業者に運ばれた産業廃棄物は処理されるのですが、その際に使われるのがD票とE票です。

D票は中間処分場でどのような処理がなされたか、きちんと処理されたのかが記された書類で、排出事業者であるあなたが確認するべき物なのであなたに送られます。

E票は最終処分業者でどのような処理がなされたか、きちんと処理されたのかが記された書類で、排出事業者であるあなたが確認するべき物なのであなたに送られます。

なので、あなたが産業廃棄物を廃棄した場合、最終的にあなたの元にあるマニフェストはA票、B2票、D票、E票ということです。

ただし多くの場合、B2票、D票、E票は収集運搬業者さんが最終的に届けてくれるというパターンが多いようです。

紛失した場合の対処法

紛失した場合の対処法
マニフェストには5年間の保管期間が定められていますが、5年を待たずにマニフェストが1枚でも無くなってしまったらという話をします。

あなたの元にあるマニフェストはA票、B2票、D票、E票ですが、もしこの中でどれが1枚を無くしてしまった場合は、無くした票の前の票をコピーして代用すれば問題ありません。

詳しくは以下のサイトをご覧ください。

【マニフェスト編】マニフェストを紛失した時の対処方法について
http://www.dinsgr.co.jp/common/img/jitsumu/jitsumu26.pdf

罰則について

罰則について
マニフェストを発行せずに産業廃棄物を廃棄したしまったですとか、マニフェストに必要な事項を記入し忘れていた場合とか、マニフェストにウソの情報を記載したなどすると、罰則の適用を受けます。

また排出事業者であるあなたではなく、収集運搬業者や処理業者などの委託業者が不適正処理を行った場合は、排出事業者も委託業者とともに現状復帰など措置命令の対象になります。

なお委託業者が違反行為に対する都道府県知事の勧告に従わなかった場合は、公表→命令措置→罰則の対象となります。

まとめ

マニフェストに関しては定められていることが多く、尚且つそれらの事項を守らなければ罰則の対象となるので、産業廃棄物の処分には十分に注意を払う必要があると感じました。

ただ、多くの場合は収集運搬業者さんがマニフェストを回収して排出事業者であるあなたに届けるようになっているので、ミスなく正確にマニフェストを送ってくれる優れた収集運搬業者を見つけておけば安心だと思いました。

マニフェストについてもっともっと詳しく知りたいという方は、全国産業廃棄物連合会が「マニフェストシステムがよくわかる本」を作成し販売をしているので、こちらを読むことをオススメします。

マニフェストシステムがよくわかる本
http://www.zensanpairen.or.jp/disposal/02/05/index.html

マニフェストを取り巻く環境はやるべきこと・守らねばならないことが多いですが、ウソをついたり適当に済ませてしまうと痛いしっぺ返しがくるかもしれませんので、気をつけましょう。

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