ことわざって、ことわざそのものから検索することってできますが、用例や使うシチュエーションから調べることって、なかなか難しいですよね。

私はこのブログで「片付け」や「不用品回収」のことについて書いていく上で、様々な書籍やサイトを見ることがあるのですが、思いの外「無駄なもの」に関係することわざって意外と多いんですよね。

日常生活でことわざを使った経験ってそんなにないと思うのですが、例えば学生さんの場合だと、国語のテストとかでことわざってよく扱われますよね。

問・◯に適切な言葉を入れよ

◯の耳に念仏

答:馬

というような問題って、テストで出てきますよね。

でもことわざって、一つのことわざそのものから検索することってできますが、用例や使うシチュエーションから調べることって、なかなか難しいですよね。

「こういう時に何て表現すれば良いのだろう?」と思い、例えば人との会話の中でことわざを織り交ぜたり、会議などの場でことわざを使うと、聞いている相手が会話の内容をよりイメージしやすくなりますし、上司や偉い人から一目を置かれるかもしれません。

私が仕事をしている中で出会った「無駄なもの」に関することわざを、用例と共に紹介します。


\業者選びに困ったら…/

現在・
LINE登録期間限定キャンペーン中!】

無駄を表すことわざが多い理由

こういった文章を書く仕事をしていると、書く量よりも読む量の方が多いです。

そして「片付け」や「不用品回収」や「引っ越し」に関する本を読んでいると、「無駄なこと」に関する諺や慣用句って多いと感じます。

「なんでこんなにも『無駄』に関することわざって多いのだろうか?」と気になったので、高校で国語の先生をしている先輩に聞いてみました。

先輩も学術的なことまではわからないようでしたが、ひとつ言えることは、日本人は古来から「無駄なこと」を散々してきた、それの裏返しがことわざに反映されているのだろうとのことでした。

先輩曰く、実は海外だと「無駄」に関する慣用句はあまり無いとのこと。

それは海外の人が、古来から無駄なことをしてこなかったか、逆に無駄を無駄だと思わなかったことが、ことわざや慣用句が少ない理由なのではというのです。

そこから考えると、日本人は古来から「無駄なこと」をしてきて、そしてそれが「無駄」だとということがわかっていたのだと言いました。

つまり、昔の我々の先祖は、何か無駄なことをして、その後に「うわぁ、さっきの無駄だったじゃん…」と省みることができていた。

それが無駄に関わることわざ(慣用表現)が多いことの由来なのではないかということだそうです。

ちなみにその先輩の好きな格言は、俳優の勝新太郎さんが遺した「無駄の中に宝がある」です。

「何もかも削ぎ落とされた人生や生活は確かに良いかもしれないが、それでは何の楽しさも無い。そんな人生は嫌だ。無駄や失敗がある人生の方が良い」

という意味の言葉が好きだそうです。

無駄なものを表すことわざ一覧

それでは、私が「片付け」や「整理整頓」の内容の文章書いたり読んだりしていく中で出会った、「無駄なもの」を表すことわざを紹介していきます。

解説は全て広辞苑からの引用です。

石に灸

効き目のないことの例え

犬に論語

道理を説き聞かせても益のないことの例え

馬の耳に念仏

馬に念仏を聞かせても、その有り難みがわからないように、いくら説き聞かせても、何の効もない例え。

爪で拾って箕でこぼす

辛苦して貯えたものを濫費してしまう。

捕らぬ狸の皮算用

不確実な事柄に期待をかけて、それを元にした計画をあれこれ考えること。

下手の考え休むに似たり

良い知恵も無いのにいくら考えても、時間が経つばかりで何の効果もない。

骨折り損のくたびれ儲け

労力を費やしたのに効果がなく、疲れだけが残ること

焼け石に水

焼け石に少しの水をかけても冷えないように、援助や努力がわずかで効果が上がらない例え。

水の泡

努力などがむだになること。

元の木阿弥

いったん良い状態になったものが、再びもとのつまらないさまにかえること。苦心や努力も水泡に帰して、元の状態に戻ってしまうこと。

「馬の耳に念仏」や「水の泡」などのことわざは、比較的日常生活にも出てくることがありますが、いくつか難しいことわざもあります。

読んでいた本の中に「爪で拾って箕でこぼす」ということわざが出てきた時は「???」となりました。

さて次は、これらのことわざの用例をいくつか紹介します。


\業者選びに困ったら…/

現在・
LINE登録期間限定キャンペーン中!】

ことわざの具体的な使い方

犬に論語

「整理整頓をして、いらない物やガラクタを処分すれば、風通しが良くなって気分も良くなるし、ガラクタを売ればお金にもなるかもしれない」と、片付けられない母親に言っても、“犬に論語”状態で全く話が通らない。

馬の耳に念仏

部屋の片付けをしない子どもに対して、いくら注意しても“馬の耳に念仏”で言うことを聞いてくれない。

捕らぬ狸の皮算用

自分の物の片付けをしたら、乗らない自転車などの不要な物がたくさん出てきて、これらをインターネットオークションに出品したら、だいたい◯万円になるのではないかと思い、前から欲しかったヘッドホンを買おうとしたが、出品したところ期待の額には程遠く、“捕らぬ狸の皮算用”だった。

下手の考え休むに似たり

部屋が散らかっていてどうすれば良いか考えていたが、“下手の考え休むに似たり”で時間が無駄なので、インターネットで片付けの方法や順番を調べることにした。

骨折り損のくたびれ儲け

部屋が散らかっていたため、とりあえず何となく片付けてみたが、僅かな期間で元の状態に戻ってしまい、“骨折り損のくたびれ儲け”だった。

焼け石に水

友達から「部屋の片付けを手伝って欲しい」と頼まれて手伝ったが、溢れて散らかっている物が多すぎて、自分が手伝っても“焼け石に水”で全く片付かなかった。

元の木阿弥

彼氏が家に来るので、汚部屋の状態に近い部屋を頑張って片付けて、なんとか彼氏を家に上げることができたが、彼氏が帰ったあとはすぐに“元の木阿弥”になった。

まとめ

もし今このブログを見ている学生の方がいらっしゃったら、上のことわざと用例をメモしておけば、ひょっとしたらテストで出てきた時に役に立つかもしれません。

「片付け」や「整理整頓」ということには、必ず「無駄」という言葉がついて回ります。

「骨折り損のくたびれ儲け」という言葉のように、やり方や方法を知らずに片付けてしまうと、あっという間に元に戻ってしまい、全然効果が無いというケースはよくあります。

逆に、自分では「無駄なもの」だと思っていた物が、リサイクルショップに売ったりインターネットオークションサイトに出品したら、違う誰かにとっては「価値のあるもの」に変わることもあります。

こういった「片付け」や「整理整頓」についてのブログを書いていると、本当に「無駄なもの」を表すことわざや慣用表現に出会います。

また、新たに「無駄なもの」を表すことわざがあったら、書き足していきます。